イギリスの野鳥たち⑥ ワンオペ育児するブラックバードのパパ
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我が家の庭で一番にぎやかな鳥、ブラックバードが子育ての真っ最中です。
今月初めくらいから
忙しそうにあちこち飛び回るオスのブラックバードと
鳴きながらその後を追いかけるヒナの姿をよく見るようになりました。
ブラックバードの寿命は僅か3~4年だそうで
残念ながら私たちの愛したミスター・ブラックバードはその天命を終え
ポリッジのお皿をひとつずつインスペクションする愛らしい姿はもう見られません。
今庭にいるオスは多分彼の息子。
ヒナは彼の孫にあたります。
ヒナはモフモフした茶色の羽毛でしっかり覆われ
体も大きくなっているので遠目には大人のメスと見分けがつきません。
でも双眼鏡でズームアップしてよく見ると
嘴もまだ白っぽく、とってもあどけない顔をしています。
卵はメスだけがひとりで抱いて温めますが
ヒナが生まれるとエサやりは両親が共に行います。
その後13~14日でヒナは巣立つものの
まだ飛べないため数日間は近くの茂みにとどまり
どれが食べられるか試行錯誤しながら食べ物を探すそうです。
去年うちの夫が助けたジュニアもこのステージでした。
ブラックバード・ジュニアのお話はこちら👇
magpie214.hatenablog.com
ミスター・ブラックバードのお話はこちら👇
magpie214.hatenablog.com
巣立った後のヒナは最長3週間(!)もの間
親から食べ物をもらって育つそうです。
去年のジュニアのように
子育てシーズンの最後の頃に生まれたヒナは両親が世話をして育ちますが
今の時期はメスは次の巣作りに向けて草や小枝などを集めたり忙しいため
主にオスがひとりで面倒を見るそうです。
ブラックバードの子育ては決して簡単ではなく
多くのヒナたちが卵の時と巣立ち前に命を落とし
巣立ちまで生き延びることができるのはせいぜい3~4割程度!
苦労して巣立った後もキツネ、猫、ヘビ、カラスなど
ヒナを狙う捕食者はたくさんいるので
大変危険な時期をブラックバード・パパは必死に
すべての責任を背負って大切な我が子をワンオペで育てるんですね。
この日はブラックバード・パパがリンゴを子供に与える
とても微笑ましい光景を目撃しました。
ココヤシファイバーの籠からリンゴのかけらを取ったパパ。
一生懸命リンゴをつついて細かくしようとするものの
なかなかうまくいかない様子。
ジリジリしながら見ていたヒナもとうとうキレ
大きな口を開けて叫び声をあげます。
「パパ、はやくぅ!」
「それじゃお前自分で食べてみるかい?」
とパパはリンゴをヒナの前に放り投げます。
ヒナはちょびっとつついてみたけれど
やっぱりパパから貰いたいらしく
何とかリンゴをちぎって何度かヒナの口に入れてやり
ようやくヒナは満足そう。
パパはほっとした顔でその場を離れました。
やれやれ。
ブラックバード・パパ、大変お疲れ様でした。
ブラックバード・パパが奮闘する餌やりシーンのビデオはこちらから👇
実は1週間ほど前にも同じような状況を目にしたのですが
その時はリンゴがあまりにも美味しすぎたのか
パパはリンゴをくわえたままどこかへすっ飛んで行ってしまい
後に残されたヒナも見ている私も呆気にとられたのでした。
でもパパもさすがに反省し今回はちゃんと役目を果たしました。
ポリッジを食べている時も隣でくれくれとガンガン鳴かれ
自分が食べるのもそこそこに一生懸命ヒナの口に餌を運んでいます。
人間のお母さんが幼児に食べさせるのとそっくり!
よちよち歩きの時期はとうに過ぎ
もう立派に飛べるようにもなって
体の大きさも自分とほとんど変わらない子供に
十分な餌を与えるのは並大抵の苦労ではないと思います。
我が庭でブラックバード・パパのヒナへの餌やりが見られるのは朝と夕方。
餌やりを終えた後は木々の間から楽しそうなパパの歌声が聞こえます。
ヒナはパパのそばで安心してうたた寝しているのでしょうか。
大好きな歌で子育てのストレス解消をしているのかもしれません。
子煩悩だったミスターからその長所を受け継いだ
ブラックバード・パパのイクメンぶりには本当に頭が下がります。
日本では夫の協力がなくひとりで子供を抱え
心身ともにヘトヘトに疲れ切ってしまう
女性のワンオペ育児が大きな社会問題になっていますよね。
因みに日本男性の去年の育休取得率は7.48%。
1日の育児時間の平均はわずか41分だそうで
お世辞にもイクメンとはいえない?日本のパパたち。
少しはブラックバードを見習ってみた方がいいかもしれません。
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