マイ♡スイートホーム in Britain

イギリスお家奮闘記

ロックダウンで参加者が倍増 今年のBig Garden Birdwatchでトップになった野鳥は?


スポンサードリンク

新米バードウォッチャーの私が初めて参加した

毎年恒例のイギリスの野鳥観察イベントBig Garden Birdwatch。

1月末の3日間に渡って全土で行われた観測結果が

先日主催団体のRSPB(英国王立鳥類保護協会)から発表されました。

 

👇よろしければこちらも併せてご覧ください。

magpie214.hatenablog.com
magpie214.hatenablog.com

 

庭に来る野鳥を観測する一大イベント

そもそもBig Garden Birdwatchって何?

という方のために簡単におさらいを。

 

Big Garden Birdwatchとは文字通り「庭に来る野鳥の大観測会」。

1979年から毎年1月末に開催され50万人以上が参加する大イベントです。

 

観測で得られた膨大な個体数のデータを基に

野鳥ごとの増減のトレンド、気候変動や生息地破壊などの

要因が分析されフィードバックされます。

野鳥保護及び自然保護に対する国民の意識を高めるまたとない機会なのです。

 

ロックダウンが参加を後押し

今回が42回目となる歴史あるBig Garden Birdwatch。

今年は例年の倍の100万を超える参加があったそうです。

イベントの参加は庭単位、つまり野鳥を観察する庭ごとなので

100万というのは参加者の数ではなく庭の数。

1人だけでなく家族みんなで参加する人も多いでしょうから

おそらく実際には数百万人もの人が双眼鏡を握りしめ

じっと鳥たちの動きを見つめたものと思われます。

すごいですよね!

 

ロックダウンで外出が制限された人たちが

足元の自然、即ち自分の庭のワイルドライフに目を向け

庭に訪れる野鳥に親しむ機会が増えたことが背景にあるようです。

観察された野鳥の数もこれまでで一番多い1700万羽にも上り

史上最大規模のイベントとなりました。

 

今年のトップ10

さて、それではお待ちかね、

今年トップ10に入った栄えある野鳥たちをご紹介します。

(パンパカパーン!)


1位【前年1位 -】 ハウススパロウ(イエスズメ) 
2位【前年3位 ⤴】 ブルー・ティット(アオガラ) 
3位【前年2位 ⤵】 スターリング(ホシムクドリ
4位【前年5位 ⤴】 ブラックバードクロウタドリ
5位【前年4位 ⤵】 ウッドピジョンキジバト
6位【前年8位 ⤴】 ロビン(コマドリ
7位【前年7位 -】 グレイト・ティット(シジュウカラ
8位【前年6位 ⤵】 ゴールドフィンチ(ゴシキヒワ)
9位【前年10位 ⤴】  マグパイ(カササギ
10位【前年9位 ⤵】  ロングテール・ティット(オナガ

(記号の ―は前年と同順位、⤴は前年よりアップ、⤵は前年よりダウン) 

 

今年もトップはハウススパロウ。18年連続の快挙です。

平均4.2羽が参加者の庭の6割以上で観察されました。

2位はブルー・ティットで去年の3位からワンランクアップ。

平均2.7羽が75%の庭で観測されています。

一方去年2位だったスターリングは2010年以来

初めて3位にダウンしてしまいました。

f:id:magpie214:20210414225346j:plain

1位になったハウススパロウ(写真はお借りしました)

我が家の常連さんブラックバード、ウッドピジョン

可愛いロビンちゃんも6位と去年より順位を上げ、

揃ってトップ10入り。

グレイト・ティットとマグパイもランクインしました。

 

この他私たちが観察できた鳥では

チャフィンチ(ズアオアトリ)が12位、

ソング・スラッシュ(ウタツグミ)が20位、

ジェイ(アオカケス)が32位、

ゴールド・クレスト(キクイタダキ)は42位でした。

 

トップ20の内16の野鳥の数が去年より減少

今年は参加者の大幅アップで大盛況となったものの

トップ20に入った野鳥の内去年より数が増えたのは僅か4種

(ロビン、ブラックバード、ソング・スラッシュ、

キャリオン・クロウ(ハシボソガラス))だけで

トップのハウススパロウも含め残りの16種は減ってしまったそうなんです。

 

特に3位のスターリングは去年より14%減少、

1979年の第1回目と比べるとなんと83%もの大幅ダウン! 

 
 

小さくてカラフルで可愛いチャーピー達も

ブルー・ティットやグレイト・ティットを始め、

ロングテール・ティット、ゴールドフィンチ、

チャフィンチやグリーンフィンチ(アオカワラヒワ 19位)も

軒並み5~20%前後去年より減ってしまいました。(涙

 

野鳥たちの減少傾向はかなり深刻で、

過去50年の間に実に4000万羽の野鳥たちが

イギリスの空から消えてしまったそうでとても悲しいことです。

 

ソング・スラッシュも生息数が激減

あのカタツムリバンバンの愛嬌あるソング・スラッシュも

減少が著しく、RSPBが絶滅を危惧する野鳥のひとつだったんですね。

元々はトップ10の常連だったのに観測数は徐々に減少。

2009年にイベント開始時から半数以下にまで落ち込み、

今年は去年より若干増えたものの初回からは78%もダウンしています。

 

f:id:magpie214:20210415000717j:plain

ソング・スラッシュとカタツムリ(写真はお借りしました)

牧草地や森林の減少、さらには殺虫剤の使用などで

餌の虫やミミズなどが減っているのが主な原因のよう。

 

そういえば我が庭のソンスラちゃんも最近は

リスたちの隙を狙ってはポリッジばかり食べていて

あまりカタツムリを取っていないようだけど、

うちの庭のカタツムリも減っているのかしら?

楽して食べる?方法を覚えたのか

と思っていたけど彼らも苦労していたのですね。

 

👇ソング・スラッシュの記事はここでも読めます。 

magpie214.hatenablog.com

   

自分の庭だからできること

初めて参加した今回のBig Garden Birdwatchは

とても楽しくてワクワクするものでしたが

RSPBからのフィードバック結果は

私にとっては正直意外なものでショックでした。

 

多分田舎だからなんでしょうが、

うちの庭では時にはうるさいと感じるくらい鳥たちの声が絶えず、

ソング・スラッシュもチャーピー達も私たちに慣れてきて

去年より圧倒的に姿を見る機会が増えていたので

かなり楽観的に考えていたんです。

でもそれは単に希望的観測だったんですね。

  

RSPBは史上最多となった参加者たちに

イベントのサポートへの感謝を伝えるとともに、

今の厳しい状況を改善するために政府に対して野鳥保護の法制化に向け

リーダーシップをとるよう求めていくと宣言しています。

 

でも私たちも何かしなくては。

毎日餌やお水を取替えたりとかはもちろん

なるべく木や枝を切らないようにするとか、

除草剤や殺虫剤を使わないとか、

庭の隅っこにも水を撒いてカタツムリや虫をおびき寄せたりとか。

自分の庭なんだから、その気になればなんでもできますよね。

そしてみんながこぞって実行すれば、

いつか大きい変化につながるはずです。

 

綺麗だけど人間の手が入り過ぎて

雑草も生えないような人工的な庭よりも

多少草ぼうぼうでもリスや鳥たちが安心して憩える

自然のままの素朴な庭のままでいいや、

と思いました。

 

改めて可愛くて貴重な野生の生き物たちと

身近に触れ合える幸せを噛み締めると共に、

もっともっと野鳥に対する知識を深め、

色々な配慮や工夫をして積極的に彼らを守って

行こうと思います。

 

なお、今回の結果の詳細はRSPBのウェブサイト👇に載っています。

RSPBでは会員募集もしているので

興味のある方は是非覗いてみてくださいね。

 

www.rspb.org.uk

 

👇イギリス情報の人気ランキングはこちら

 にほんブログ村 海外生活ブログ イギリス情報へ
にほんブログ村


イギリスランキング

この記事が参考になった!と思ったらクリックを。

参考にならなかったら無視してね(笑