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イギリスお家奮闘記

流せるトイレのウェットワイプがイギリスの下水道をブロック


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この家に引っ越して来てからずっと

トイレのお掃除にはSainsbury’s の流せるお掃除シートを愛用してました。

トイレクイックルのような日本の製品に比べたら薄いしチャッチイですが、

40枚入りでたったの£1と超安いし、そこそこ丈夫だし

99.9パーセント除菌も出来てそのままトイレに流せる。

日本にいた時と同じようにお掃除できて、便利で衛生的!

 

結構重宝してたのになぁ。

 

でも、最近ある事を知って使えなくなってしまいました。

 

Fatberg。

fat(油脂)とiceberg(氷山)を組み合わせた造語で

商業施設や家庭の台所から排水された油脂に

トイレに流されたウェットワイプや生理用品などが凝固し、

下水道を塞ぐ巨大な油脂の塊のことです。

ここ10年くらいイギリス各地やアメリカ、オーストリアでも発生し

大きな社会問題になっているようです。

 

Fatbergは不潔で有害なだけでなく、とてつもなく大きくて固いので

除去するには高圧洗浄機で数週間かけて削り取らなければならず、

大変な人手と時間と資金がかかるとのこと。

 

2017年にロンドンのWhitechapelで発見されたFatbergはなんと重さ130トン!

長さは250メートルもあったそうで、

8人の作業員が8週間かけてやっと除去したのですって!

現物はMuseum of Londonにも展示されてるそうです。

グロいのでここに写真は貼りませんが、

興味のある方は下のリンクからご参照下さいね。

https://www.museumoflondon.org.uk/discover/exhibiting-fatberg-monster-whitechapel

 

最大の原因とされるウェットワイプ。

こちらで販売されている多くの製品にはプラスチックが含まれていて

流せないタイプのものはもちろんのこと、

「流せる」と表示があるものでも、現在の業界基準では不十分。

実際には分解されずに流れ、古くて狭〜いイギリスの下水道で詰まりを引き起こすそうです。

(またか、イギリスの古いインフラ)

 

その点日本のお掃除シートは短時間でちゃんと分解されるように出来ているし

まめピカのような、まさに痒い所に手が届くファビュラスな製品まであって

んまぁ、我がニッポンのなんと優秀なこと!

 

2018年にイギリスの代表水道管理会社Water UKが

独自のより現実的で厳しい条件でテストしたところ、

ほとんどのウェットワイプが不合格。

スーパーマーケットブランドのものも全滅だったようです。

もちろん私のお気に入りSainsbury’s のお掃除シートも、ボツ!

 

Water UKはウェットワイプ製造業者に新基準にマッチした製品を作るか、

そうでなければ現行の製品に「流せない」と表示するよう求めてますが、

はい、さいでと簡単に実行出来る話ではありません。

ほとんどの製造業者は近い将来やりますね〜と口約束するも

現行製品は販売禁止になる訳でもなくそのまま店頭に置かれてます。

 

Water UKは ”FINE TO FLUSH” のロゴを作り

新基準をパスした製品だけがこのロゴをつける事で差別化。

ロゴのない製品は流さないよう消費者に呼びかけています。

 

f:id:magpie214:20200605045454j:plain

 

残念ながら “FINE TO FLUSH” をパスした製品は今のところ2つ(多分)。

でも残念ながらいずれもお掃除シートではないので、

除菌機能は付いてないんですね。

これで便器を拭くには消毒用アルコールをスプレーしなければなりません。

 

とりあえず試しで使ってみようと

上記の内の1つ、Andrexのウェットワイプを買いました。

Andrexは高級トイレットペーパーのブランドで品質も良さそうだし、

お値段も40枚入りで£1.5とリーズナブル。

 

シートの大きさはSainsbury’sのよりやや小さめ。

除菌スプレーを吹きかけ、便器の外側から内側にかけて拭いてみたところ

途中でボロボロと繊維カスが出てきました。

トイレットペーパーよりはマシだけどイマイチ。

って言うか、そもそも分解しやすいように作られてるんだから

これでお掃除しようと言うのが間違いなのかも。

 

実はロンドンに居た時は流せるお掃除シートがある事を知らず、

便器に除菌スプレーしてキッチンペーパーで拭き、一般ゴミで捨ててたんです。

便器を拭いたばい菌だらけのばっちいペーパーをゴミ箱に入れる、

あの瞬間がたまらなく嫌だったけど、またアレに戻るのか…(泣

 

でも、言い訳になっちゃいますけど

ウェットワイプに「流せる」という表示があれば、

大丈夫だと思って流しちゃいますよね。

“FINE TO FLUSH” なんてどれだけの人が知ってるんだろう?

実際に「流せない」ウェットワイプが売られている以上

もっと社会に周知して、私のように知らないで流してる人を減らさなきゃいけないし

私達消費者ももっと問題意識を持たないといけないですね。

(自分への反省です)

 

ただ心配なのは、ロックダウン当初のトイレットペーパーが買えなかった時、

トイレットペーパーの代用品になるのはどれか、なんて記事が巷に溢れてたので

流せるワイプどころか絶対に流しちゃいけない諸々のモノがトイレに流れ

数年後に史上最悪のFatbergが出現、なんてことにならないといいのですが。

 

ああ、早く”FINE TO FLUSH” のお掃除シートが出来ないかな。

まめピカのバッタもんでもいいから。

 

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